工事担任者試験について
今回は工事担任者試験について書いていこうと思います。
〇資格概要
・工事担任者とは電話線などの通信回線の工事が行えるようになります。
簡単に言うと電気工事士の通信工事版です
似たようなものに電気主任技術者の通信版として電気通信主任技術者がありますね。
・種類とランクで分かれており計7種類あります。デジタルで3種類、アナログで3種類、デジタルとアナログをまとめた総合種です。
デジタルとアナログはともに3ランクに分かれていて、ランクが上がると大きな通信ができる機器の工事ができるようになります。
総合種はデジタルとアナログの最上位ランクを合わせたものなので、デジタルとアナログすべての工事ができるようになります。
・試験は年に2回行われており『基礎』『設備』『法規』の3科目で構成されており、3科目を同一時間で受けます。『基礎』は電験でいうと理論です。
・合格基準は100点中60点です。
・無線技術士や電気通信主任技術者を持っていれば科目免除があります。
〇バックグラウンド
資格に関してどれくらい勉強したかはその人のスペックによって大きく変わってくると思うため、その資格を勉強する前の知識量などがわかるように書いていこうと思います。
・関係しそうな所持資格:電験3種、エネ管(電気)、基本情報
・並行受験していた資格:電気施工管理技士
・ 学歴:国立大 電気科卒業
・ 勉強:どちらかといえば好き
〇受験歴
・平成30年度2回目を初受験 受験した種類は総合種
→一発合格
・点数は『基礎』80点『設備』60点『法規』85点でした。
〇勉強時間
・勉強時間は1か月で約50時間程度です。
・自分は電気の基礎知識があるため『基礎』についてはほとんど勉強しませんでした。この分野で勉強したのはあまり知識のない伝送理論や伝送技術だけです。
『基礎』の勉強時間は5時間程度です。
・『設備』が個人的に一番難しい分野でした。自分は通信工事をやったことがないため初めて聞く言葉ばかりでした。
トラヒック理論で呼量の計算があるのですが、聞いたこともない計算でしたので捨ててました。今改めてみると簡単な計算なので捨てていたのはもったいなかったと思います。
それで60点ギリギリだったので目も当てられません。当時は3科目受けたこともあり計算を考えるのが面倒くさかったのが理由です。
勉強時間は35時間くらいです。
・『法規』は同じ問題が出ることが多いですし、一般常識で解けることも多いためそこまで勉強時間はかけてません。10時間程度だと思います。
・難易度は『設備』>>>『基礎』>『法規』です。
・使用したテキストです。過去問を繰り返しやりましょう。
〇所感
・もともと電気通信主任技術者を受けようと考えて調べていたらこの資格を見つけて、この資格を持っていると電気通信主任技術者の1科目免除ができると知りました。
通信関係はこれまで全然勉強していなかったこともあるので電気通信主任技術者の下位資格である工事担任者で勉強してから電気通信主任技術者を狙うという考えでした。
また、ちょうど調べていた時期に受験申込があったことも受けた理由の一つです。
・ほかの方もブログで言われていますが、英語の略語は何の略語が覚えるといいと思います。
例えば多重化方法でTDM,FDMなどがあります。それぞれ《Time Division Multiplex》《Frequency Division Multiplex》で《時分割多重化》《周波数分割多重化》です。
TがTime(時間)、FがFrequency(周波数)だと知っていれば、「信号をそれぞれ異なる周波数領域で送る方法は?」という問題だと、Fが周波数と知っていれば答えがわかります。
・この資格を取ったあとには電気通信主任技術者や第一級陸上無線技術士を目指すことをお勧めします。同時受験でも問題ないと思います。
理想はこの資格を取った後に科目免除を使って電気通信主任技術者を受けることですが、合格して免許が届くまでに電気通信主任技術者の申し込みが終わるため、とりあえず申し込んでおくといいと思います。
〇難易度
★★☆☆☆
電験三種を★5とした場合、★2です。科目数も少ないですし計算問題も少ないからです。
どの種類を受験するかですが、各種別ごとに会社から報奨金が出るなどなら別ですが、総合種がいいと思います。
1種も2種も大して難易度は変わらないですし、参考書も充実しているからです。
〇制度変更について
工事担任者ももうすぐ制度変更があるようです。アナログとデジタルともに2種がなくなるようです。詳しくは下記のサイトを見てください。
この記事の執筆時点(2020.2.9)では次回試験である令和2年度第1回試験がすでに公示されており制度変更はないようです。
質問等あればわかる範囲でお答えします。